なぜ上司は自分が苦労した経験を自慢し部下に強いてしまうのか?その理由と対処法

みなさんの職場で、

  • 私も昔は苦労したから君も苦労をしなさい。
  • あなたも若いうちに苦労をしなさい。
  • 苦労をすることで成長するんだぞ。

などと言われたり、聞いたりしたことありませんか?

私は何回も言われた経験があります。

言われるたびに「昔のことと比較をされても」「まだ苦労をさせるんですか?」と心の中で叫んでいたことを覚えています。

このフレーズは、自分なりに頑張っている人にとってものすごくダメージを与える『悪い伝え方』なんです。

この記事では上司が部下に『苦労を押し付ける理由』と、その『対処法』そしてあなた自身が『苦労を押し付けない上司になる方法』を紹介していきますので、参考にして頂ければと思います。

なぜ苦労を押し付けるのか

押し付ける理由も、人によって全然違うんです。

漠然とした理由

上司「昔は夜中まで平気で残業してたんだ。今の子はそんな苦労してなくていいよな」

上司「昔は手作業だったから、今の子たちは作業が楽になっていいよな」

私「はぁ・・そうですよねぇ」

『そんな苦労を押し付けられても』って困ってしまいませんか?

昔と今では時代環境が違います。漠然とした考え方で押し付けるのは間違っています。

自分が望まない「やりたくない」苦労を経験した

上司や先輩の言うことに「納得できない」と思いながらも耐えてきた人。自分が望まない状況のなかで苦労を強いてきた人は、自分がしてきた『辛い経験』を自分の部下や弱い人に押し付けてしまう傾向にあります。

なぜ、そんなことが起きるのか?それは自分が経験したときの『辛さ』や『恐怖』を自分より弱い人に体験させて乗り越えようとしているんだと私は思うんです。

例えば、Aさんがみんなの前で上司に怒られていたとします。Aさんは『恐怖』や『不安』を乗り越えようと自分より立場の弱いBさんをみんなの前で怒ったりするんです。そういった光景を見たことはありませんか?

辛い経験をした人は、自分より立場の弱い人に対し同じように辛い経験をさせることによって自分が味わったダメージを少しでも癒そうとするんです。

『苦労』を努力と錯覚してしまう

自分が望まない「やりたくない」苦労を経験することは、仕事上よくある話です。

そうした苦労をすると、人はものすごく努力をしていると錯覚してしまうことがあります。

また、なかなか結果が出ない仕事を「無駄なことをしている自分はすごく頑張っている」と勘違いをしてしまう人もいます。

そういった苦労をしている人は ”苦労をしていない人=努力をしていない人” と思い始めるんです。

こういった人が上司になった場合は、無駄な苦労を強要してくるんですよね。(´;ω;`)

教育をしてもらえなかった人

「誰も教えてくれなかった」「泣きながら覚えた」など、苦労しかしてこなかった『教育をしてもらえなかった』人は、部下に対して同じような教育をしてしまう傾向があります。

教育の仕方がわからないと理由をつけて、やらないだけだと私は思ってしまうんですけどね。

同じ『苦労』でも他人に勧めない人

自分が『学びたいこと』『目標のために苦労したこと』であった場合、その『苦労』を他人に勧めたりしません。

だって自分から望んだことなんですから。

成功した場合、自分が経験した『苦労』や『努力』以外にも要因があることを理解しているので、他の人が同じような『苦労』をしても成功するとは限らないと分かっていますし、失敗した場合は『自分と同じような苦労はするな』と助言はしますが『苦労をしろ』とは言わないはずです。

『苦労をしなさい』という上司の部下になった場合の対処法

上司に反抗してしまうことで、今後の業務に支障をきたすことがあります。

まずは、深く考えずに『苦労されたことを理解する』『尊重する』という行動をとってみましょう。

プラスに捉える

『苦労をしなさい』ということはすべてが悪というわけではなく、苦労をすることで得られるものがあることはあるのでプラスとして捉えてみましょう。

得られること
  • 失敗を『これは失敗なんだ』と気付くことができる。
  • 自分のスキルが身につく。
  • 業務のスピードが上がる。

などプラスに働くこともあります。

あくまで『苦労をさせる』際の上司の伝え方次第だと思いますけどね。

会社自体そういった風習がある場合は要注意

私が経験したお話です。上司の上司に相談をしたときに、

私「上司に苦労しろと言われ業務を丸投げされるんです」

上司の上司「彼も昔は相当苦労したからな。泣きながら仕事してた時もあったよ」

私「はぁ」

上司の上司「彼も君のためを思って言ってるんだよ。彼のように頑張りなさい」

上司の上司「苦労は買ってでもしろって言うからな。ハッハッハ」

会社全体がそういった風習のところもあり、この先も変わることは絶対ありません。

そういった場合、2択の選択が迫られます。

①:自分は『苦労』することに耐えて、下の世代には『苦労をさせない』仕組みを創る。

②:自分から環境を変える。

①の場合なかなか難しいかもしれません。②の場合は社風や教育が充実した会社であれば、少なくとも今の環境よりはマシになるかもしれません。

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私に部下ができた話

私が若かりし頃、私の上司は典型的な「オレは苦労したからお前も苦労しろ」というタイプの人でした。なので業務はほぼ丸投げです。

口癖は「これはこんな感じ。後よろしくね!」

すべて自分で調べていかなければいけなかったんです。(´;ω;`)

様々な機器を使うことがあったので、ものすごく苦労したのを覚えています。

後輩や部下に「私が経験した苦労はさせたくない」と思い、担当した仕事すべて「マニュアル」を作成したんです。

部下や後輩を教えるときにこの「マニュアル」がとても役に立ちました。今は訳あって退職してしまいましたが、今も働いている人から「今もあのマニュアルで教育しているよ」と言ってくれています。

苦労する部分を「マニュアル」で補えれば、他のことを学ぶことができますし、しなくてもいい『苦労』をさせてしまうことはやっぱりよくないと思うんですよね。(^▽^)/

苦労を押し付けない上司になる方法

年齢や経験を重ねてこれば、自ずと部下や後輩をもつ立場になってきます。

そうなったときに、あなた自身が『部下に苦労を強いてしまう』上司になってはいけないことを忘れないでください。

ここからは、どういった上司になったらいいのかを紹介していきます。

目的を明確にしてあげる

仕事上、苦労をしないといけない場面は必ずやってきます。そういった場合に『苦労をする目的』を明確に伝えてあげることが大切です。

部下や後輩は、苦労した先に何が得られるのかが分かれば業務の本質が見えてきますし、モチベーションも保つことにも繋がります。

なので伝え方を工夫して目的を明確にしてあげてください。

「最近の子は」と言わない

「最近の子は」「私が若かったころは」とか、年齢を重ねるとついつい言ってしまいがちです。

この言葉って若いころ説教みたいに聞こえませんでしたか?私が若い頃は説教されてるみたいだなと思ってたんですよね。

あなたの若いとは『時代』『環境』が違います。あなたが若い頃の苦労とは別の苦労を今の子は抱えているんです。

今の時代にあった仕事のやり方や進め方を一緒に考えていけるような人になってください。

自分が経験した苦労をさせない

あなたが年齢を重ね部下や後輩ができた時には決し、決して自分が苦労した『辛い経験』をさせないようにしましょう。同じ思いをさせてしまっては、この先何も変わりません。

もし『今の環境では無理だ』と悩んでいる人は環境を変えてみることも一つの方法です。

自分が思う理想の上司を目指せられるように頑張ってみてください。

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